暗記しがち?有機化合物の分離

こんにちは!

 

 

chem(ケム)です!

 

 

有機化合物の分離はもう暗記でどうにかしている!」

「反応させる溶液で覚えてる」

「原理が全く分からないよ…」

 

そんなあなた!

ちょっと待ってください!

 

有機化合物の分離を暗記しようとすると

 

ただでさえ、

覚えてないとできないような問題

が出てくる化学で

自ら暗記事項を増やすのはナンセンスです!

 

そこで今回は

有機化合物の分離

を紹介していきます!

 

有機化合物の

分離の流れ

 

まずこの分離の流れを説明していきます。

 

実験をやったことがある方は

それを思い出しながら見てほしいのですが、

 

ある芳香族化合物を含む混合物

エーテル溶液を

分液漏斗を用いてそれぞれ抽出して

分離していくのが大まかな流れです。

 

混合溶液に含まれる芳香族の性質を

活用して有機溶媒の層、

エーテル層と水層に分離していきます。

 

これが有機化合物の分離の流れです。

有機化合物といっても、

芳香族化合物の分離なんですけどね?

 

芳香族化合物の分離

 

芳香族化合物の分離は

まず、次の三つの化合物

フェノール、アニリン、安息香酸の分離方法を

頭に入れてください!

 

 

アニリン

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アニリンから説明していきます。

 

アニリンを含む有意溶媒に塩酸を加えると、

アニリン中和されて

水溶性の大きな塩となり、水層に移動します。

 

反応後、強塩基性である

水酸化ナトリウムの水溶液を加えると、

弱塩基のアニリンが遊離して再び

有機溶媒層へ移動します。

 

 

フェノールと安息香酸

 

次にフェノールと安息香酸です。

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フェノールと安息香酸は酸なので、水酸化ナトリウム水溶液を加えると、

中和されて塩となり水層に移動します。

 

反応後強酸である塩酸を加えると、弱酸であるフェノールや安息香酸が遊離して、

再び有機層へ移動します。

 

フェノールと安息香酸の分離

 

炭酸がカルボン酸より弱い酸で、フェノールより強い酸であることを

利用すると…

 

フェノールと安息香酸のエーテル溶液に

炭酸水素ナトリウム水溶液を加えると、

安息香酸だけが反応して水に溶ける塩となり、

水層へ移動します。

 

今度は逆を考えます。

 

安息香酸ナトリウムとナトリウムフェノキシドの混合溶液に

二酸化炭素を通じると、

フェノールが遊離して、有機層へ移動します。

 

これらの反応を利用し、

分液漏斗を用いて抽出を行うと、

 

例えば、フェノール、アニリン、安息香酸、ベンゼン

の混合物のエーテル溶液から

次の手順でそれぞれを分離できます。

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それぞれの化合物の反応を理解できると

暗記しないといけないことが減っていくので

反応を理解して勉強していきましょう!

 

 

最後までご覧いただき

ありがとうございました。