工業的製法④「クメン法」

こんにちは!

 

chem(ケム)です!

 

「クメン法って何?」

「クメン法、全然覚えられない!」

 

そんなお困りのあなた!

 

大丈夫です!

 

今回は

必ず覚えられるクメン法

を紹介していきます!

 

 

クメン法って何?

 



クメン法は、

現在主流なフェノールの工業的製法です。

 

クメン法は高校化学で

暗記してください

と先生に言われてしまうような

内容だと思います。

 

先生が話す 画像 に対する画像結果

 

そのため、

反応の手順が理解できていないがために

分からなくなってしまうんです。

 

 

 クメン法の仕組み

 

クメン法を理解するためにどのような手順で

反応を進行させているのか説明します。

 

クメン法の反応は以下の三段階で反応しています。

 

①クメンを作る

②クメンを酸化する

③酸で分解してフェノールを得る

 

①クメンを作る

 

クメン法で用いる材料は、

ベンゼンプロペンです。

 

プロペンにHを付加して、ベンゼンのHを置換しに行きます。

 

この時、プロペンを酸を反応させるときには

マルコフニコフ則が働きます。

 

ベンゼンのHをイソプロピル基に置換(イソプロピル化

してクメンを合成します。

 

②クメンを酸化する

 

フェノールの-OHが電子不足で

電離したのと同様、

プロピル基の真ん中の炭素は、

ベンゼンがくっつくことで少し電子不足です。

 

そんなクメンを温めると、

水素が外れてしまうのです。

得られたクメンを酸素で穏やかに酸化すると、

 

 

クメンヒドロペルオキシドと呼ばれる過酸化物が生じます。

 

③酸で分解してフェノールを得る

 

最後に、希硫酸中で-O-O-結合が切断され、

複雑な反応を経て、

クメンヒドロペルオキシドから最終的に

アセトンとフェノールが得られます。

 

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おそらく皆さんが

一番厄介だと思うのは

クメンヒドロペルオキシド」の名前と構造だと思います。

 

しかし、

これは反応の意味を知っていれば、

構造は覚えやすくなるはずですし、

名前も語源を考えればそのままなんです!

 

 

暗記だと試験中に急に思い出せなくなった

なんてこともあるので、

 

暗記ではなく

ちゃんと理解できるようになるまで

一緒に勉強していきましょう!

 

 

最後までご覧いただき

ありがとうございました。